健康コラム

胃ガン

日本人にもっとも多いがんが胃ガンです。胃は胃液や胃酸分泌し食べ物を消化する場所です。前々回がんは遺伝子の病気で人間の体を構成する約60兆コの細胞が新陳代謝で新しい細胞が生まれる際に遺伝子の複製ミスが起こりこのミスが繰り返されてがんが発生すると述べました。
胃の粘膜も絶えず細胞分裂を繰り返していますが食生活による塩分のとりすぎ、たばこ、お酒の飲み過ぎなどが癌促進因子として遺伝子のミスを助長すると考えられています。早期胃癌ではほとんど症状はなく検診や人間ドックで発見されることがほとんどです。逆に進行したスキルス胃ガンでも症状の全く出ないことがあり、発見されたときにはすでに手術ができない場合もあります。

胃ガン特有の症状はなく胃潰瘍に似た症状で吐き気や心窩部の違和感、痛みがあります。出血して血を吐いたり血便、貧血で受診される方も少なくありません。胃ガンの治療法は組織や広がり方により異なりますが第一選択は手術療法で、胃の出口に近いがんでは胃の上部約1/3を残して切除し、大きながんや胃の入り口に近いがんでは胃全部を切除し、進行している時には脾臓や膵臓の一部を合併切除する必要があります。

早期胃癌の生存率は90%以上ですし一部の早期癌は内視鏡(胃カメラ)で切除でき、入院期間も1週間前後でおなかを切開する必要がありません。毎回言いますが早期発見早期治療に勝る予防法はなく定期検診が一番の健康法です。