健康コラム

滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)

幼児から小学生低学年ぐらいの子供に多い病気です。鼓膜の奥の中耳という空洞に滲出液が貯留してきて関こえが悪くなります。大人でもありますが、大人では、難聴や耳のつまった感 じを自覚します。
しかし、子供では、特に幼児では自分から症状を訴えることは少なく見逃されることが多々あります。
滲出性中算炎を早く見つけるには、次のことに注意してみてください

  1. 赤ちゃんでよく風邪を引き機鎌が悪い
  2. よく耳をさわる。耳痛のサイン
  3. 中耳炎を繰り返している。
  4. 中耳炎が治りにくい。
  5. 中耳炎が治りにくい。時々耳の軽い痛みを訴える。
  6. テレビの音が大きい、呼んでも返事をしない。

子供の難聴の多くは、この滲出性中耳炎によるものです。 放置しておくと、将来、治療してもなかなか回復しない難聴になってきます。ほとんどの滲出性中耳炎は、治療によって完治するのですが、再発しやすく、しかも治りにくいのが特徴です。 原因としては、鼻の奥から中耳に空気の入っていく管(耳管)がありますが、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻の病気によってその機能が障害され、その結果滲出液が貯留してきます。ですから滲出性中耳炎の治療は、 鼻の治療を併用しなけれぱなりません。治療は、鼻の処置・ネブライザー、通気、薬物療法のほか、鼓膜の切開・排液( チユーブを留置することもある)などの専門的な治療が必要です。難治性ですので、治療は 2~3年から数年に及ぶこともありますが、結局はほとんどの症例が完治します。気長に治療を続けることが大切です。