健康コラム

不眠についてのおはなし

現代社会では、心理的ストレスや24時間の都市型生活スタイルの増加、交代勤務の増加などから、睡眠障害は、年々増加する傾向にあります。厚生省の調査によれば睡眠障害の患者数は、1984年から1993年にかけて約2倍増加しているとの事です。
また不眠は、その内容により大きく4種類に分類されています。

  1. 入眠障害(寝付けない)
  2. 熟眠障害(眠りが浅い)
  3. 中途覚醒(何回も目覚める)
  4. 早朝覚醒(早く目覚める)があります。

いずれにしても睡眠不足は、イライラや気分の低下などを引き起こすだけでなく、生体機能にも影響を及ぼし、免疫機能や代謝機能など生命維持のための機能が低下すると言われています。このように夜間に十分な睡眠をとれない状態は、それ自体が精神的なダメージとなるだけでなく、社会的、身体的にも様々な影響を及ぼします。

また、心身の病気に不眠などの睡眠障害が高頻度に合併している事もあり、実際精神科の臨床場面でも、自律神経失調症や神経症また、うつ病や他の精神疾患が基礎疾患としてある事を経験する事が少なくありません。

不眠は決して軽視されるべきではなく現在不眠で悩んでおられる方はかかりつけの先生への相談、また専門医の受診をおすすめします。たかが不眠とあなどってはなりません。

皆様の快適な睡眠を願っています。