健康コラム

虚血性心疾患1

このところ一般の皆さんの病気に対する興味が非常に強くなった印象があります。その中でも心臓の病気は直接生命に関わることがある怖い病気という印象が強いと思います。

今回は狭心症、心筋梗塞といった、いわゆる虚血性心疾患について述べたいと思います。
狭心症とは心臓の血管(冠状動脈)が細くなり心筋の酸欠状態を来たしたために起こる症状です。その原因としては大きく二つに分けられます。

一つは高血圧、高コレステロール血症、喫煙、肥満、糖尿病などが関与する動脈硬化によるもの。
もう一つは血管の痙攣が関与するものです。冠状動脈が完全に閉塞してしまった場合に心筋梗塞を発症します。では虚血性心疾患の症状はどのようなものでしょうか。典型的なものは動脈硬化の関わる狭心症の場合、走ったり、上り坂を歩いたり、重い物を持った時に出現する前胸部の圧迫感や痛みで、安静により3分から10分ぐらいで消失します。しかしここで注意しなければならないのは、前胸部の症状にとどまらないということです。時には、のどもとのしめつけ感であったり患者さんにより様々です。
肝心なことは発作かどうかと言うことです。また血管の痙攣の関わる狭心症は寒い朝やストレスを受けた後などに起こりやすい様です。逆に前胸部の痛みであっても、チクチクするような数秒間の痛みや咳をしたときの痛み上から押さえたときの痛み(圧痛)などは狭心症とは関係のない症状であると考えて良いと思われます。

いずれにしても疑問があればかかりつけの先生に相談するのがいちばん良いと思います。