健康コラム

外耳道の疾患

耳垢(みみあか)・耳垢栓塞・外自道湿疹・外耳道炎など
耳垢(みみあか)は耳垢腺の分泌、剥離上皮や、塵埃がいっしょにかたまって生じるものです。
これは誰にでもあるのです。耳垢には、湿性(やにみみ、又はぢり耳)と乾性(から耳)とがありますが、いずれも病的なものではありません。時々ぢり耳を耳だれとかんちがい受診される方もいますが、心配は要りません。

耳垢は軟骨部外耳道に溜まるものですから、本来、咀嚼等で顎が動くと自然に外へ排出されますので、基本的には耳垢をまじめにとる必要はありませんが、洗髪や水泳によって耳垢がふやけ、難聴、耳鳴り、めまい、耳痛等がおこることもあります夏期などは発汗も加わり、外耳炎をおこす学童が多いです。したがって、水泳の時期前には、耳垢除去に関心をそそぐことは大切です。

また乳幼児でも関心を払うべきですが、決して無理な除去はしてはいけません。家庭で除去できない耳垢は、耳鼻咽喉科によって加療されるべきです。外耳道に傷をつけたり、無理な除去により疼痛のはげしい外耳炎を併発して苦しむ例が多いからです外耳炎は外耳道を指やマッチ棒、耳かき等で掻き、皮膚をいためることによって起こります。耳垢を除いたあと、湯水がはいったあとなどです。また、糖尿病の人はかかり易くまた治りにくいです。 この外耳炎の特徴は、耳痛が持続的で、耳翼をさわったり引いたりすると痛みがひどくなります。中耳炎のように一時的ではなく、ながいときは5日~10日位持続する事もあります。

発熱のこともありますが無熱の時もあります。聴力は中耳炎ほど障害されないのも特徴です。1日や2日で耳痛が消失しないために転医する人がいますが、必ず治るものですから継続して治療を勧めます。耳痛がはげしいときは水で冷湿布すると良いですが、氷のうを用いる場合はガーゼか手拭等で覆わないと耳の凍傷(しもやけ)をおこすことがあるので注意してください。こじれないうちに耳鼻咽喉科の加療を受けましょう。