健康コラム

虚血性心疾患3

今回は虚血性心疾患の治療についてご説明いたします。

治療は大きく分けて薬剤による治療とカテーテルによる治療及び手術療法があります。種々の検査により患者さんの疾患の程度により最善の治療が選択されます。

内服治療は、基本的に血管拡張剤が使用されます。ニトログリセリンという言葉を聞いたことがある方も多いと思います。心臓の発作の時に昔から使用使用されてきました。そのころはロケットと証する瓶に入れて使用していた物です。現在は一つ一つが別々に包装されており、薬も長持ちするようになりました。その他、血栓の形成を押さえる目的で抗血小板剤、抗凝固剤などが使用されます。

カテーテルによる治療には、昔から行うなわれていた風船治療(PTCA)に加えて、ステントなど色々な治療器具が開発され治療成績もアップしてきました。治療方法の進歩は外科手術においてもまざましいものがあり、心臓が動いている状態で治療が可能になってきました。(もちろん全ての症例でできるわけではありません)。

これまで血管病変に対する治療を述べて参りましたが、同じぐらいに重要なのは動脈硬化を進展させる危険因子を押さえることです。高脂血症、高血圧症、糖尿病、喫煙、肥満、ストレス等の危険因子を改善することは、重要な虚血心疾患の治療の一つであることを付け加えておきたいと思います。